2020年5月29日に発売された『女帝 小池百合子』(文藝春秋)。
女性初の東京都知事であり、また女性初の総理候補とも目される小池百合子の知られざる半生を描いたノンフィクションです。
6月5日現在、amazonでベストセラー1位(カテゴリ 議会・国会)。
読んだ方の評価は概ね好評。
みんなのレビューから、共感(いいねの数)が多かった感想や、繰り返し多くの人が言及しているポイントについてまとめました。
この本が良好な評価を受けている理由が見えてきました。
CONTENTS
twitterでのみんなの声<全体論>
石井妙子さんの『女帝 小池百合子』は、事実が虚飾をはいでいくサスペンスのようなノンフィクションです。筆の力、事実を発掘する取材力。そうした積み重ねが核心的な取材源を呼び寄せる。物書きにとっても最上のテキストです。都知事選に向けてぜひにとお勧めです。 pic.twitter.com/iS50g2xkk2
— 有田芳生 (@aritayoshifu) June 4, 2020
著者は徹底した取材で知られているそうです。
小池都知事が、これまで自著で書いていることや語っている内容を調べ、辻褄の合わないことや矛盾する点を発見。
「彼女は嘘をついているのではないか」という疑惑が浮かび、三年半取材。
『女帝 小池百合子』。「女帝」っていうタイトルは良くないと思うのだが、筆者が筆者なので内容は特濃。学歴詐称疑惑ばかり先行しているけど、綿密な取材を通して見えてくるのは自らが作り出した虚像をひたすらに巨大化させてきた空恐ろしい人生の記録で、そこにノンフィクションの醍醐味を感じた。
— セメントTHING 시멘트 (@cement_thing) June 3, 2020
小池百合子の家が、一家で「見栄張り」だったという幼少期のエピソードから、顔にある「アザ」が理由で、常に他人の視線に怯えていたことが、尋常ならざる上昇志向の原動力になっているのかもしれないと仮説。
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ホラーの様に怖いノンフィクション…。
石井妙子著『女帝 小池百合子』この一行が彼女の全てを物語っている様だ。 pic.twitter.com/mwRNhP0kF3
— momo noki (@momo_ni) June 2, 2020
カイロ卒の経歴を利用していかに成り上がっていった「数奇な半生」として、その後の政治家としての経歴を追っています。
※数奇(すうき):ふしあわせ。不遇。境遇の変化の激しいこと。
事と次第によっては、小池百合子が立候補できない場合すらあり得る、それだけの内容があるな。『女帝 小池百合子』
— 中澤誠 STOP築地移転 (@nakazawa_mama2) June 3, 2020
それでは本の中で、多くの人の注目が集まったポイントについて紹介してきます。
twitterでのみんなの声<各エピソード>
虚言癖
女帝小池百合子、電子版もあったので軽率にポチッたんだけど1ページめから面白くてわろてるhttps://t.co/oaxi8N6N2b
それを踏まえて小沢一郎が小池百合子を評した「ゲッベルスになれる」って言葉を見ると笑いが乾いちゃう
この本カバー裏のデザインが良きみたいだから紙で買う方が良いのかもだけど pic.twitter.com/sUNH79at5L— 吉井 (@chocofuc) June 2, 2020
この本の1番のポイントは「虚言癖の暴露」というところに尽きるようです。
幼い頃からのエピソードに始まり、大きな騒動となった「学歴詐称」の疑惑について。
19歳でカイロに留学し、外交官やマスコミ関係者や駐在員と仲良くし、日本に帰ってきた時にそのコネを使って新聞や週刊誌に取り上げられて、その時にカイロ大学を主席で卒業した芦屋令嬢だと嘘をつき、それがそのまま事実のように受け入れられましたが、『女帝 小池百合子』で嘘が暴露されました。笑 https://t.co/veK0w5SMVp
— 尾崎全紀 (@ozakimasanori1) June 4, 2020
『女帝 小池百合子』
カイロ大学の経歴詐称を生んだ彼女が自分を大きく売り込んでしまう、父親譲りの法螺、虚言癖がとにかく凄まじいので、読んでください。
ステイホーム週間も、ウィズコロナも、東京アラートも、やばいわーと
感じます。 pic.twitter.com/83zl1BwVwN— 白石草 (@hamemen) June 3, 2020
作家の百田尚樹もコメント→
『女帝 小池百合子』の中に、乗るはずの飛行機を直前にキャンセルしたら、それが落ちたということが2度あったと、彼女自身が語っている場面があった(事実ではない)。
虚言癖の持ち主で自分の人生を虚飾する人物は、なぜか九死に一生を得た話をよくする。ある意味、定番かもしれない。 https://t.co/4FboTHTtcE— 百田尚樹 (@hyakutanaoki) June 4, 2020
学歴詐称?
本日の日刊ゲンダイ。
新刊『女帝 小池百合子』の著者、石井妙子インタビュー。「ウソにウソを重ねて自分の物語を作り上げた小池百合子というモンスター」
カイロ大卒の学歴詐称を確信しているとのこと。 pic.twitter.com/hbpHPpIuX9
— 小松克彦 (@k21komatsu) June 4, 2020
『女帝 小池百合子』がアマゾンで1位。学歴詐称なんて小さな問題だと僕は思っていたが、政治家・小池百合子のコアが「カイロ大学主席卒業」ということらしい。これまでの人生、真ん中に嘘を抱えて生きてきたことになる。ひどく辛い生き方のように見える。このままフェードアウトされてはどうか。
— 山川健一 (@Yamakawakenichi) June 4, 2020
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乗り換えと異性利用?
「女帝 小池百合子」
カイロ大学首席卒業の嘘、学歴詐称から、細川~小沢~小泉~安倍と巧みに乗り換え、舛添要一との熱愛、そして都知事としてふんぞり返る。
それを赤裸々に暴いた本です。これぞ緑の血を持つタヌキ女帝😓 pic.twitter.com/yWHxBQhapI
— 鬼滅隊mn#京都1区 (@NQlGID92gPGj6qb) June 3, 2020
私達も熱狂させられてました。反省です。
「誰もが気づいていなかった。かつては、小池自身も男たちと一緒に、嘲る側にいたということを。土井たか子らを「オバサン」と腐し、自分よりも容姿の劣る、高齢で、男性に縁のない女性を露骨に見下し、バカにしていたことを。」石井妙子「女帝 小池百合子」 https://t.co/eLH4l79aeN— お助け (@QTU3MDd4m2bwL5H) June 3, 2020
冷酷さ?
「女帝小池百合子」で都民に是非読んでほしいのは、阪神淡路大震災で被災して窮状を訴える人への小池さんの当たり方。マニキュア塗りながら陳情を聞いて「塗り終わったから帰って」。あまりの冷淡さに号泣する陳情者たち。これ、ロックダウンで苦しむ明日の都民の姿だよ
— 神田憲行 (@norikan2) June 5, 2020
「女帝 小池百合子」、キンドル版入手して一挙に読み終わりました。学歴詐称だけではないこの人の嘘やら冷酷さにびっくりしました。阪神大震災の被害者やアスベスト、水俣病の被害者や築地の女将に対する裏切りや冷酷な仕打ち。陳情にきた人たちにマニュキュア塗り終わったから帰ってとか。驚愕 pic.twitter.com/MM1IMGESYf
— junko (@junko1958) May 30, 2020
トータルの人間性
評判のノンフィクション「女帝 小池百合子」を読んでいるが、面白いどころか、小池の人間としての酷さにうんざりする。一言で言うと、上昇志向ばかりが強い食わせ者。本人が何も述べないところをみると本の内容は本当なのだろう。もっと問題なのは、調子のよさと、見てくれだけで選んでしまう我々。
— 廣瀬和司 (@kazusheer) June 4, 2020
石井妙子『女帝 小池百合子』(文藝春秋)があまりに面白い。東京に住む者にとっては恐怖。ページをめくる度にホラが上塗りされるカイロでのエピソード。自らの悲劇を盛りながらバラ撒き、「希少価値」を好む政界渡り鳥。虚無を隠し通す冷酷な手法の数々が今に続いている。 pic.twitter.com/7mfYRwNg9Q
— 武田砂鉄 (@takedasatetsu) May 31, 2020
コレが「小説」であれば、これほどまでに魅力的な「上昇志向の高い病んだ主人公」はいないのだけれど(アッ、あくまでも自分にとってねw)、ノンフィクションであり、実存するニンゲンだというコトを何度も自分に言い聞かせながら「女帝 小池百合子」を一気に読み終えました…ヤッパリ石井妙子スキ… pic.twitter.com/UsjMc742gv
— Rachel D’Amour (@racheldamour) June 4, 2020
著者:石井妙子の取材力&文章力
書かぬことの罪
石井妙子さんの『女帝 小池百合子』傑作。カイロ留学時代の同居女性の告発から始まる衝撃の連続に圧倒され続けた。「ノンフィクション作家は二つの罪を背負う。一つは書くことの罪。もう一つは書かぬことの罪。後者の罪をより重く考え本書を執筆した」というあとがきの一言がまた重い。 pic.twitter.com/9kiSY58UdT
— 阪上大葉(編集者) (@hanjouteiooba) May 30, 2020
その小池都知事についての内容はもちろん、著者の「取材力・文章力」についても多く絶賛の声が聞かれました。
『危うさ』への警告
『女帝小池百合子』著者・石井妙子氏「私は小池氏の半生をつぶさに追いかけて彼女がここまで上り詰めてしまったことが不思議でならない
言葉を代えて言うとそのこと自体が日本社会の『危うさ』を表している
もしも小池首相が誕生したら日本中が彼女に振り回されると思います」https://t.co/hRw0WrsoIb— 弁護士 亀石倫子 (@MichikoKameishi) June 4, 2020
凄まじく丁寧な取材
読みました!いやはや、これ絶対読んでください!都民もですし、多分、選挙権ある方すべて。
マスコミが作り上げた虚飾。高校時代から、キャスター、日本新党、築地まで。凄まじく丁寧な取材です。
女帝 小池百合子 (文春e-book) https://t.co/Zm6H7W24mG #Amazon
— 白石草 (@hamemen) June 3, 2020
暴露本や批判本ではない”怪物”の生態記録
「女帝 小池百合子」読了。物凄いモノを読んでしまった。次々と衝撃的なエピソードが目に飛び込んでくるのでページを捲る指が止まらない。これは暴露本や批判本ではない。”怪物”の生態記録である。貴志祐介氏の「黒い家」が好きな人には全力でオススメしたい。最高。https://t.co/iiZsWldFbD pic.twitter.com/h1SYX6NASl
— 深爪@新刊「立て板に泥水」発売中 (@fukazume_taro) June 4, 2020
説得力と面白さを両立させた見事な本
『女帝 小池百合子』読了。
一気読み。ノンフィクションは書き手によって読みにくくもなるけど、説得力と面白さを両立させた見事な本。コロナ対応での政府に失望し見逃していたけど、都知事もパフォーマンス程には成果を上げていない事に気づく。都民は投票前に読んで目を覚まして#女帝小池百合子
— mobiri (@honnomushi528) May 31, 2020
恐怖と戦慄が止まらない
女帝 小池百合子/石井妙子
ムチャクチャ面白かった。
ホラー小説を読んでいるような、恐怖と戦慄が止まらない。 pic.twitter.com/Q9Hi7vlrGs— 笹原圭一 (@sasaharakeiichi) June 3, 2020
小池都知事の反応は?
6月3日時点では、小池都知事は「まだ読んでいない」とコメントしています。
@新刊『女帝 小池百合子』の著者、石井妙子さん「小池さんの『まだ読んでいませんので』という逃げ方は、いかにもあの人らしいですね。卒業したと言い張るなら、記者会見をひらいて卒業証書を公開すれば1分で証明できるのに、それは絶対にしないんですよね」(文化放送「くにまるジャパン極」6月4日)
— きっこ (@kikko_no_blog) June 4, 2020
こうやって表面的なところではぐらかすのが小池氏の特徴だと、本に繰り返し書かれている。
「女帝小池百合子」を持ちながら質問。本の一部を音読し「百合子さん」と繰り返した。小池氏は「これほど、本会議場でファーストネームで呼ばれたことは初めて」と笑い飛ばした。https://t.co/D3bTKKP6xw
— 武田砂鉄 (@takedasatetsu) June 3, 2020
マイナスの評価&レビューまとめ
ここまで見てきたように『女帝小池百合子』の評価はほとんどが、素晴らしい!と絶賛するものばかりでした。
amasonのカスタマーレビューもこの通り→
少数派ではありますが、マイナスな評価の方のコメントも紹介したいと思います。
このコロナで大変な時期に小池さん頑張っていらっしゃる中この本が必要かどうかとても疑問に思います。何故応援できないか。足を引っ張る方が多くて小池さんに本当に同情します。星はマイナスですが押しないといけないのであえて一つ
(※原文英語からの要約)
事実も含まれていますが、ほとんどが名誉毀損と憎悪。
この本は小池氏についてではなく、著者の知事に対する個人的な恨みについて。小池知事について多くの調査をした著者の努力は尊重しますが、本のスタンスは憎しみに満ちており、著者は小池氏のキャラクターを自己陶酔的に楽しんでいるようです。軽蔑と中傷的な(そしてほとんど意味のない)口調のせいで、私はこの著者に同情を感じました。彼女が正しい別の方法を知っていたら、より大きな影響を与えていた可能性があったと思います。しかし、私は小池氏に同情。著者は個人的な告発に焦点を当てるべきではなかったと思います。
確かに、学歴詐称による罪はあるだろうが、
それよりも小池知事の政治家としての、業績や政治姿勢の方が
より大事な問題だ。
ノンフィクション『女帝小池百合子』概要
目次
序章 平成の華
第一章 「芦屋令嬢」
第二章 カイロ大学への留学
第三章 虚飾の階段
第四章 政界のチアリーダー
第五章 大臣の椅子
第六章 復讐
第七章 イカロスの翼
終章 小池百合子という深淵
概要
- 単行本: 440ページ
- 出版社: 文藝春秋 (2020/5/29)
- 発売日: 2020/5/29
本の紹介
コロナに脅かされる首都・東京の命運を担う政治家・小池百合子。
女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高い。しかし、われわれは、彼女のことをどれだけ知っているのだろうか。
「芦屋令嬢」育ち、謎多きカイロ時代、キャスターから政治の道へーー
常に「風」を巻き起こしながら、権力の頂点を目指す彼女。
今まで明かされることのなかったその数奇な半生を、
三年半の歳月を費やした綿密な取材のもと描き切る。
『女帝 小池百合子』レビュー&評価まとめ!核となる感想はコレまとめ
最後までお読み頂き、ありがとうございました!♡
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